だからレネットが好き!!

唐突ですが、ウチは武神達の中で
レネットが一番好き
です! 


見た目ももちろんですが、バックストーリーが良いです。
転生イベントには彼女の存在は欠かせませんしね。
(SU系以外では実際のゲーム内イベントでの影は薄すぎますが・・・)


そしてレネットといえば、武神戦でダントツの難易度。
何人の人が彼女に涙を飲まされ
ガンホーちゃんがカエルの売り上げ貢献に感謝した事でしょうか!


明らかに他の武神とは強さが違うので
SUイジメだ!などと言われる事もありますが
ウチとしては、あの強さに納得しているのです。
彼女のバックストーリーを知れば
あの鬼のような戦闘力や1度復活する執念深さも納得なのです。


そんな訳で、ウチの個人的解釈も含めながら
ショートストーリーのようなもので
ウチの脳内設定をお披露目してしまおうというのが今回の企画です。


小説とかSSとか書いた事が無いので
見苦しい点が多々あるかと思いますが、何卒ご容赦くださいm(_ _)m


なお、ネタバレ要素も含みますので
転生イベントを最後まで終えていない人はスルー推奨です。
あしからず。






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そこは見渡す限りの白。
白一色に染め上げられた世界に、唯一色彩を持つ存在があった。



長い箒のようなものに腰掛けて、ふわふわと宙に浮くそれは1人の少女。


箒のようなものと言っても、箒以外の物には見えない。
だが柄の先に、箒とは全く関連性の無い、兎の頭部らしき意匠が施されており
その1点だけでソレが箒ではない何か別のナニカではないかと思わせていた。


トップスから靴まで真紅の服に身を包み
頭にのっているは黒いベレー帽・・・のようだが
何故かウザギの耳のようなものが付いている。
細く締まった腰周りを包む真紅のミニスカートから長く伸びた足は
片方だけ桃と白のパステル調縞ニーソで包み、もう片方は素足のまま。
服は正面の胸下辺りを一箇所ボタン止めしただけで
胸元は大胆に開き、おへそも見えるというコケティッシュな容姿。


腰まで長く伸びた髪は、氷のような澄んだ青。
少し長めの前髪を×印のピンで纏めていた。
その間からのぞく切れ長の双眸は、その容姿同様に挑発的な色を発散しつつ
確かな知性の輝きも孕んでいた。


一見そうは見えないが、手にした箒で空を飛んでいる事実や、全体から醸し出す雰囲気は
彼女が魔法使いと呼ばれる存在である事を感じさせるのに充分であった。


だが、宙に浮くという以外、彼女が魔法を使ってみせる事は無く
魔法どころか、ほとんど身動きすらせずに、ただ静かに佇んでいるのみであった。
目を閉じ、ずっと思索に耽っていたかと思えば
時折すっと目を開け、白い世界の果てへ視線を投げかける。
そしてしばらくすると再び目を閉じて思索の世界へと戻る事を繰り返していた。


その視線からは何を考えているのかまるで分からない。
ただ、何か決意のようなものだけをはっきりと滲ませていた。


たったそれだけの、良く見なければわからない程度の変化だけが
今、この白い世界で起こり得る変化の全てであった。





どれだけそうしていただろうか、永遠に続くかのように思われた不変の白い世界で
ふいに、少女の閉じられた唇がわずかに開き、彼女の言葉が発せられた。


「そう・・・またこの時が来てしまったのね」


彼女の前にはいつの間にか1人の少年が立っていた。
無駄のない締まった体つきはしているものの
少年とはっきりわかるほど、その顔立ちには幼さを残していた。
恐らく年齢は10台前半だろうか。


その年齢にしては酷く落ち着いた雰囲気も持っており
まっすぐ彼女を見つめる瞳は好奇心に満ち溢れていた。
彼女がまだ白い世界の住人となる前。
外の世界に暮らしていた頃に幾度も出会った冒険者と呼ばれる者達の1人であろう。


白い世界に起きた変化は少年の出現だけではなかった。
少女の背後に背景に完全に溶け込んだ白い台座が出現しており
その上にぽつんと、古びた一冊の本が置かれていた。

本は開かれており、その内容を見る事ができる状態だったが
ページはこの世界同様に真っ白。
何も書かれていなかった。


少年が本を指差し


「ムチャ・・・ケット・シーに言われ、その本を読んでここに来ました。」


少女は少年が口にした、彼女の古い友人である
ケット・シーの小生意気な顔を脳裏に描いて内心苦笑しつつも
そんな事は一切表情に出さず、冷静に返事をする。


「ええ、わかっているわ。この世界に来れたのがその証拠だから。」


そう、この白い世界は白い本の中にある世界。
素質を持つものが白い本を開くと文字が浮かびあがり
白い世界の中へ来る事が出来るようになるのだ。


白い本を読む素質を持つものを導くのがムチャという名前のケット・シーであった。



少女は続ける


「はじめまして。私はヴェ・・・っと、え〜とレネット。レネットと言うの。よろしくね。」


若干挙動不審気味にレネットと名乗った少女の様子を疑問に感じつつ
少年も自分の名を告げ簡単な自己紹介が済んだ。


若干緩んだ表情を引き締め、コホンと小さく咳払いをした後、レネットが再び語りだす。


「ここに来たという事は、あなたはより大きな力を求めて来たという事よね?
 私は、あなたにその素質と資格があるのかを見極める役目を負っているの。
 試験官みたいなものね。」


何が待っているのかさっぱりわからず、正直不安を抱きつつこの世界にやってきた少年は
立てた人差し指を左右に振りながら軽い口調で説明を始めたレネットに面食らいつつも
彼女の語った試験官という言葉に緊張感を顕わにする。


見た目や口調は軽いが、レネットと名乗る少女が途方もない実力を持っている事は
若年ながら一流の冒険者である少年もひと目で感じていたからだ。


そんな少年の様子を気にするでもなく、レネットは相変わらず軽い感じで説明を続ける。


「試験官と言っても、いきなり私が何かするわけではないわよ。
まぁ・・・成り行き次第ではそうなる可能性はあるけれどね。
私としてもそうならない事を祈っているわ。」


最後のひと言だけ、やけに切実な響きを伴っていた事を疑問に感じ
思い当たる理由を探して少し意識をレネットから逸らしていた少年に
すぅっと音も無くレネットが近づき、少年の目をじっと覗き込んだ。


「レネットちゃんアーイ!
 説明しよう、レネットちゃんアイは全てを見透かすのだぁ!
 キミの潜在能力もまるっとわかっちゃうんだぞ!」


いきなり可憐な(レネット談)少女に至近距離から見つめられ
ドギマギしてしている少年の様子を楽しみながら
たっぷり数十秒、少年の瞳を覗き込んだ後、レネットは元に位置に下がった。


「うん、素質は充分みたいね。まー、この天才レネットちゃんには負けるケドね
 おめでとう、最初の試験は合格よ。
 正直、こんな逸材がまだ存在していたなんてビックリね。
 実はここに誰かが来るのはあなたが数百年ぶりなの。
 てっきり外の世界にはここに来られるような人間なんて、もういなくなっちゃったのかと思っていたわ。」


レネットが離れた事であからさまにホッとしている少年を可愛らしく思いつつも
今さっき彼の中に見た潜在能力の高さには心底感嘆していた。
これだけの能力を秘めた人間なら、まず間違いなく試練を全て乗り越えて再び彼女の前に立つだろう。
そんな確かな予感を胸に、最後まで軽いノリは崩さない。


「あなたには、これからいくつか試練を乗り越えてもらうわね。
 全てを乗り越えたら、再びここに来るといいわ。
 それじゃあ、また後で会いましょう。」


心にもない事を、笑顔の仮面で少年に告げる。
そして少年がしっかり頷いたのを確認すると
レネットは背後の白い本を閉じた。
その瞬間、少年の姿が消え、それと同時に彼女が閉じた白い本もスッと説けるように消えていった。



再び白い世界に1人残されたレネットは
つい先ほどまでとは一変、憂いを帯びた表情でつぶやく。


「・・・・できれば、2度と会わずに済んで欲しいものね。お互いの為にも、ね。」


彼が再びこの白い世界にやって来る時が、最後の試練の時。
最後の試練はレネットと直接戦い、倒す事で自身の力を示す事である。


レネットを倒すほどの力を示せば試練は合格。晴れて転生の儀を行い
ヒトの器を超えた大いなる力を手に入れる事ができる。
その最後の壁として、レネットはこの白い世界の中に存在する事を許されていた。


だが、レネットは自身を「最後の壁」などとは思っていなかった。
大いなる力を求める者に絶望を与え
転生しようなどという考えを根こそぎ奪い去る「絶対的な壁」であると自身を規定していた。



誰ひとり転生の儀なんて行わせない。
その為に、歴代最強スペルユーザーとしての己の力を全て使い
試練に挑む人間を完全に叩き潰す。
試すのではなく、倒す。


もし仮に、そんな人間がいるとは到底思えないが
自分以上の力を秘めた人間が現れたとしても、絶対に負ける訳にはいかない。倒れる訳にはいかない。


かつて自分が犯した過ちを、もう2度と誰にも起こさせない為に。
それが自身と大勢のノーザン王国の国民の肉体を奪い
国民の魂を永遠に北限の地へ縛りつけてしまった自分にできるせめてもの贖罪。



先ほどの少年の顔を思い浮かべる。
これまで辿ってきた道のりと、そこで得た自分の力に対する自信が満ちた表情。
まだ見ぬ大いなる力への憧れと、未来への希望に輝く瞳。
それらを自分の手で絶望に染め上げてしまう事に対し、少なからず心が痛む。


だが、立ち止まれない。やめるわけにはいかない。
例え恐れられ、恨まれようとも、悲しみの連鎖は自分の手で断ち切らなければならない。


それでも。
身勝手と知りつつ。
自分の手で彼の未来を摘み取りたくないと
かすかな望みを込めてそっと祈り願う。


「お願い、2度と私の前に現れないで・・・」



近い未来、きっと訪れるであろうその時まで
彼女は静かに目を閉じ、たったひとり白い世界に佇む。


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・・・・という感じですが、いかがでしたでしょうか?
レネットとの会話イベントは随分昔に終えてしまって
ログを残してなかったので、ウチの中のイメージで適当に書いています。


ぶっちゃけ恥ずかしいぃいいいい!!!!!(*ノдノ)
内容より文の下手さ具合が特に・・・



武神は結構設定がしっかりされているみたいなので
他の武神についても、思い入れのある人が似たような事やっていそうですよね。


そういうページ、ご存知の方がいたら教えていただけると泣いて喜びます。